令和5年第3回定例会 二日目 一般質問

本定例会では、大田区の区界地域が品川区、目黒区、世田谷区と接していることを考慮した地域回遊事業の発展の必要性について質問を行いました。

区からは、近隣自治体とのプレミアム付き商品券事業についての質問以外は、比較的前向きな回答を得られたと思います。

住民の地域回遊促進について

松原元

区は「マイクロツーリズム」の一環として調布地域北東エリアと品川区との店舗間での連携事業を展開してきた。私は目黒区、世田谷区も巻き込み、これらの連携事業はより継続発展させていくべきであると考える。

また、商店街プレミアム付地域商品券事業に関しても、他区の近隣商店でも利用できるようになれば、より人々の回遊は促進されるのではないか。

さらに、現状、商店街単位でのプレミアム付地域商品券について、地域の自主性を維持発展させるために、これからも継続していくのであれば、商店街幹部の専横でその機会を奪われる状況や、そもそも一商店街単体では実施できない場合、近隣商店街との共同開催ないしは、商店街+他商店街の個店単位での実施の可能性や、事務面における課題、例えば、換金する金融機関の手配等で便宜を図るなどの必要性を感じる。

一商店街単位に捕らわれない事業の在り方、より広域の枠組みを考えていく必要に迫られている地域は、大田区内に多数存在すると私は考える。個店単位で実施される大田区プレミアム付きデジタル商品券事業との共立も含め区のお考えを伺う。

大田区

区界地域での事業展開に関しては、品川区との連携のほかに川崎市とも連携イベントを行っている実績もある。複数の自治体エリアを対象とした連携事業の実施は十分に可能であると認識している。

一方で支援にかかる経費の原資が、区民から預かる住民税であることを鑑みると、近接自治体との連携によるプレミアム商品券事業には慎重にならざるを得ない。

連携事業の実施に当たっては、当事者となる商店街や店舗の理解と意欲が不可欠となる。

集客可能性の高い連携事業も含め、引き続き地域コミュニティの核の一つである商店街支援の在り方について商店街連合会などとも意見を交わしていく。

松原元

大田区には、多数古墳や遺跡が存在しており、「日本考古学発祥の地」である大森貝塚、多摩川流域では最大の規模を誇る亀甲山古墳や多摩川台古墳群、柴犬と思しき犬が埋葬された馬込貝塚遺跡、動物の頭を模った骨格製品を抱いた呪術者が埋葬されていた千鳥久保貝塚、埴輪の製作場所として全国的に貴重な遺跡であった田園調布埴輪製作址等、生かさない手はない。

近年、古墳がブームになりつつあり、新たな観光誘客だけでなく地域住民らに地元の歴史遺産を再認識してもらうことで、郷土愛の育成にも繋げようとしている自治体が続々と現れている。寺社を巡り授かる「御朱印」ならぬ、古墳を訪れて集める「御墳印」を設ける。各古墳を回る回遊環境を整備する。他にも、これらの自治体からは他地域と連携して古墳の周遊を求める動きもある。

大田区の財産である遺跡の活用について区の考えを伺う。

大田区

区としても古墳などの歴史的資源は観光コンテンツになると考え、既にその活用を始めている

古い歴史や文化に興味をお持ちの方に対して周辺の商店街や銭湯など、様々な魅力を知ってもらうことによって区内回遊の大きな流れを生み出す効果が期待できる。

そのためにはより積極的な情報発信が重要になることから、観光情報サイトやSNSなどをこれまで以上に活用することも必要と考える。

区内回遊を促すメインコンテンツの一つとなりうる遺跡などの活用も含め引き続きマイクロツーリズムのコースやメニューの充実と情報発信の強化を図っていく。

松原元

本年夏季においてバス停の地べたに座り込んでバスを待つお年を召した方々を目にした。

椅子が設置されているバス停も、違法設置されたものでは管理不全で怪我をする事もある。

区内でベンチ未設置のバス停を減らす必要を感じるが、区の見解を伺う。

大田区

交通政策基本計画を平成30年3月に策定してから5年が経過し、時代の変化にも柔軟に対応する計画とするために2か年をかけて見直しを行い、素案を策定した。

今回の改定素案において、バス停留場の改善も掲げており、バリアフリー化や上屋・ベンチの設置など、改善策について、計画の中にも位置付けた。区は、ベンチの設置要望について、バス事業者に伝えているが、条件が整わず、実現に至っていない箇所があることも認識している。

引き続き、地域の要望や現場状況など各種情報をバス事業者ともに共有し、一つでも多く、バス停留場の環境改善が実現できるように努めていく。

この記事を書いた人

松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区議会議員 令和大田区議団所属 松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区生まれ、大田区育ち。
地域課題の解決のため、働きます!

36歳!一処懸命!