令和7年第2回定例会 二日目 一般質問

今定例会では、私自身が子育て当事者となり、不自由に感じた子育て支援策についての質疑を行いました。以下、質問の抜粋です。

大田区の子育て支援について

松原元

「産後ケア事業」について、今回利用させていただいた宿泊型は、区のホームページの記載上は、産前28週以降から産後5か月未満の方が利用でき、受け入れ施設は12施設、うち4施設はその施設で出産した方のみ、他の8施設は別の施設で出産した場合でも利用可能とあります。

しかしその他の8施設も、実際は同施設での出産有無によって利用期間が通常よりも短く設定されていたり、そもそも利用が産後三か月以内の施設が混じっていたりなど、区から施設のリンクが産後ケアのページに繋がっていなかったり、正確な情報が集約されておりません。

赤ちゃんは生まれてから3か月間は「魔の3ヶ月」と言われるほど育児が難しく、まとまった睡眠時間が取れず、朦朧とした頭を叩きながら、育児の合間を縫って本事業を利用するため、各施設一つ一つに電話をかけ、受け入れ可否を確認する労力は大変なことでありました。

できるなら、産後間もないお母さんの負担をより減らすために、実際の予約作業の手伝いをするスキームもあっても良いのではないかと考える次第です。

区は、もっと利用者に寄り添った情報の開示をしていただき、よりお母さん方にとって負担なく利用できる環境を整える必要があると考えますが、区は如何お考えでしょうか。

ご答弁願います。

大田区

区は、産後の母親の身体的、心理的な安定を図るための支援として母子のケアや育児、授乳の指導などを行う大田区産後ケア事業を実施している。

6年4月からは、従前の事前申請方式から、利用券方式への変更に加え、宿泊型の利用日数の上限を増やすなど、適宜、制度の拡充を図っている。

区ホームページにおける事業内容の周知については、施設利用に関する情報などをより分かりやすく確認できるよう、利用者目線に立ち、更新を図っていく。

産後ケア事業は、母子の心身の健康を支える重要な取組であることから、今後も利用者からの意見などを参考にしながら、制度周知や予約方法などについて検討を重ね、利用者の利便性を踏まえた環境整備にも取り組んでいく。

松原元

次に、にこにこサポートについて、お伺いいたします。

本事業でご助力いただく産後ドゥーラは資格を持つ個人事業主であり、現在登録されている57人のうち22名は新規受付を中止しており、受け入れ可能の35人中、この原稿を書いている6月11日現在申し込み可能なのは7名のみです。

同時に打診できるのは5名までです。先月、我が家が申し込みをした際は、4名からはお断りの連絡があり、お1人のみ日程調整の段に進みました。

最終的に、その方にお越し頂けたのですが、本来その方は、最寄り駅から、内陸に入った我が家には来ないものの、今回初めての申し込みであることに気づき、勇んで助けに駆け付けてくださったそうです。

その方も、来月は既に空きはないとのことでした。HPに記載していなくても最寄り駅から徒歩何分までの家庭にしか伺わない方は多いようです。交通不便地域に住まう家庭が頼るには、なかなか厳しい状況であると感じます。

交通不便地域は一朝一夕で解消する手立てはありませんが、そもそも現状、新規の受付が限られている本制度においては、産後ドゥーラの有資格者をより増やしていく必要を強く感じます。

2度目の利用の際にお越し頂いた方は、区外の在住の方で移動に我が家まで1時間半はかかり、行き帰りの交通費も自己負担とのことでした。本当にお越し頂けたことに感謝です。やはり、大田区と近隣地域で必要な人材を確保出来ていないと考えます。

さて、大田区は「産後ドゥーラ養成講座受講料補助事業」により、資格取得に際して、かかる費用のうち21万円を助成しています。近隣の目黒区品川区よりも額が1万円多く、大田区に住民票がなくとも本補助事業を利用可能という優位性があり、他区の人材の制度利用も期待できます。補助事業を利用して資格取得後は、3年間、大田区で実績を上げることを求められます。大変重要な事業と考えます。

私は、今後もより、大田区には大田区内外の人材を掘り起こすことによって産後ドゥーラ登録者数を増やし、にこにこサポートという素晴らしい制度をより安定的に区民が利用できるように、環境を整えて頂きたいと期待いたします。

ご答弁願います。

大田区

区では、妊娠中から産後1年AAA以内の方を対象に、母子支援の専門家「産後ドゥーラ」を派遣し、産前産後の心身の不調や育児に対する不安な気持ちに寄り添いながら、家事や育児を支援する、にこにこサポートを実施している。

にこにこサポートの利用者からは、「子どもとゆっくり過ごす時間が持てた」という声や、「産後ドゥーラの方と話をし、気分転換ができ、心に余裕が生まれた」など、サポートに満足された言葉をもらっている一方、「予約が取りづらい」との意見もあり、区はサービスの供給体制の強化に取り組んできた。

5年4月からは、産後ドゥーラの担い手を育成し、区内で活動する人材を確保するとともに、サービスの質をより一層向上させることを目的として、産後ドゥーラの資格取得に係る費用の一部を助成する、産後ドゥーラ養成講座受講料助成金交付事業を開始した。

助成金の交付に当たっては、助成後3年間、大田区内でにこにこサポートの産後ドゥーラとして活動することを要件とし、交付実績は、5年度に15人、6年度には17人、合計32人に上っている。

受講料の助成については、引き続き、区報や区ホームページで周知を図り、人材の確保に努めていくとともに、産後ドゥーラの方に、区内で積極的に活動してもらうよう取り組んでいく。

また、7年度からは、サポートを利用する上限時間の拡充や、産前産後の切れ目ない支援につなげるため、利用期間を拡大するなど、家事・育児などへのサポートを更に充実させている。

引き続き、にこにこサポートをはじめとする支援事業を通じて、安心して子育てできる環境を整え、産前産後の子育て世帯の新しい生活を応援していく。

生活保護受給者への就労支援について

松原元

最後に、生活保護時給者への就労支援について質問を行います。

生活保護は、資産、能力等あらゆるものを活用することを前提として必要な保護が行われます。この前提の能力とは厚生労働省のHPでは率直に「働くことが可能な方は、その能力に応じて働いてください。」と記載されています。

私は区内における生活保護制度が、必要な国民保護に保護するという枠組みから外れ、働ける人物が敢えて働かない仕組みを提供しているのではないかと懸念を抱いています。ここで私の友人から寄せられたある生活保護受給者の話をさせていただきます。

その人物は、友人自身が面接を行い、今年の2月1日より勤め始めました。給料は手取りで約25万5千円、働き始めた当初から「3か月以内なら生活保護に戻ることができる。」と発言していたそうです。

友人は、直ぐに責任のある仕事を任せることはなく2年程で一人前になってほしいと考えていたそうです。

しかし、この人物は5月2日の仕事を最後に突然連絡が取れなくなりました。

友人は連絡が取れないことを心配しながら、士業や労働基準監督署に相談しながら対応を検討していきました。

そのような中、5月26日に、その人物から連絡があり、「自分は躁うつ病の2型で死にたい気持ちになり、仕事したくなく現実逃避してお金(給料)を使い込んだ。家賃も携帯代も払っていない。もう手元に100円しかないので生きていく為にすぐに生活保護を貰わないといけない。そのため直ぐに解雇してくれ。」と、こんな身勝手な話がまかり通ってもいいのでしょうか。

友人の会社は5月の2日間の勤務分の給料と一か月分の社会保険料27,500円も支払ったうえで、この人物の希望通りに解雇しました。

友人は、今後決して生活保護受給者は雇わないと心に決めたとのことです。最後に友人はこのような言葉を残しました。「大田区で生まれ、育ち、働き、納税してきた自分としては、大田区のお金がこんな人物に使われていることに腹が立つ。」

区は生活保護の「停止」から「就労継続」を見届け生活保護の「廃止」を行うと理解しておりますが、今回のような事例を防ぐことはできなかったのでしょうか。

また、このようなことが繰り返されないように、勤め先に対して勤務態度などの聞き取り等を行ことはできないのでしょうか。

また、今回友人の会社は、この人物が音信不通になってから、その対応を決めるまで少なくない時間と労力を費やしました。

仮に辞めるにしても一言連絡を入れていれば、事足りた話です。生活保護受給者とケースワーカー、就労支援の担当者、そして勤め先のそれぞれが情報を共有しあう仕組みはとれないでしょうか。

個人情報保護の兼ね合いはあるでしょうが、仕事をすぐ辞める、生活保護受給を受ける、また仕事を始めすぐ辞める。というスキームを断ち切らなければ、大田区内で生活保護受給者を雇わない会社は、これからも増えていくのではないかと危惧しております。

今後、区の生活保護受給者の就労支援に対する対応を伺います。

ご答弁願います。

大田区

生活保護法は最低生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としており、受給者には、利用し得る資産や就労能力の活用などを定めている。

国の通知では、就労能力の活用に当たり、年齢や医学的な面からだけではなく、その方が有している資格、生活歴、就労歴などを把握・分析した上で、総合的に勘案して行うよう求めている。

大田区福祉事務所では、就労能力に応じてケースワーカーが就労支援をするほか、三つの就労支援プログラムにより支援をしている。

一つ目は、生活保護受給者等就労自立促進事業である。すぐに就労可能な方を対象に、ハローワーク大森と連携し、ハローワーク職員であるナビゲーターによるマンツーマンの就労支援を行う。

二つ目は、就労専門相談員による支援事業である。求職活動に慣れていないなど、よりきめ細やかな支援が必要な方には、専門相談員が求人情報を提供し、履歴書の作成方法や具体的な求職活動のノウハウなどの専門的なアドバイスを行う。

三つ目は就労準備支援事業である。くすのき広場という名称で実施している事業で、生活習慣や社会生活に課題のある方、就労経験が少ない方などを対象に、就労の前段階の準備から就労定着までの支援を行っている。

また、生活保護受給者が仕事に就いた後は、ケースワーカーや就労専門相談員による面談、電話相談などを通じて状況を確認した上で、就労の定着と安定した生活が送れるように支援をしている。

引き続き、生活保護受給者が自立した生活を送れるよう、効果的な就労支援に取り組んでいく。

この記事を書いた人

松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区議会議員 令和大田区議団所属 松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区生まれ、大田区育ち。
地域課題の解決のため、働きます!

37歳!一処懸命!