一般質問の機会を頂き、大きく三つのテーマで質問を行いました。
どれも、昨年の区議会議員選挙でも訴えてきた内容であります。
残念ながら、本来はもう一問行う予定でしたが、事前調整時に役所側から回答ができない旨の連絡があり、言いっぱなしとなりました。
もしご関心がございましたら、YouTubeか、議会議事録からご確認いただけますと幸いです。
動物愛護施策について
大田区は皆様ご存じの通り、松原忠義前大田区長のもと、動物愛護に関心を持ち、様々な施策を実施してまいりました。
鈴木あきまさ大田区長就任後も、変わらず飼い主向けの各種講習会をはじめ、「猫の去勢・不妊手術費用助成制度」や、「地域猫活動の推進」等、人間と動物がよりよい環境で共生を果たすために必要な施策を継続していただいていることに感謝申し上げます。
一方で、区内にドックランに供する施設が少ない、地域の動物愛護関係団体と区の連帯の在り方に難がある、医学の進歩によりペットの長寿命化しそれに伴い飼い主の亡き後のペット保護の課題等々、課題もまだまだ存在すると考えている次第です。鈴木あきまさ大田区長の区政においても一歩一歩課題解決に向けた取り組みを期待しております。
本日は、東京都の実施している動物愛護施策について紹介させていただきます。
東京都の、動物の相談・支援体制の整備促進 ・未来の東京戦略ビジョンにおいて、2030年に向けた政策目標として、動物の相談支援体制の整備促進を設定し、地域における動物の相談支援体制整備事業に取り組む区市町村を、医療保健政策 区市町村 包括補助事業により支援するというもので、これは令和2年度から開始しています。
23特別区においても、目黒区、豊島区、中央区など、昨年度時点で10区以上が実施しております。内容は飼い主の高齢化も課題となるなか、飼育継続困難な犬、猫、飼い主のいない猫に関する相談支援、これらの譲渡目的による一時保護、対象の医療・治療、ワクチン接種、不妊去勢手術、マイクロチップ装着を行う、譲渡会の開催と多岐にわたる他、個人や活動団体を募り区が登録して、登録者、登録団体の活動実績に伴った助成金を支給するというものです。
すでに大田区が実施している施策内容もありますが、私は、他区が実施しているような動物の相談支援体制を大田区でも実施することができれば、現在区内で活動をしている数多の動物愛護団体間の連帯が生まれ、ゆくゆくは合一、一体化することも可能であると考える次第です。そしてそれは、大田区内における動物愛護施策のさらなる発展につながるものであると考えております。
区のお考えをお聞かせください。
ペットの飼い主には、そのペットが命を終えるまで適切に飼う義務があることから、ペットを飼う前に、最後まで飼育することができるかをしっかり考えていただくことが大切である。
また、飼い主の高齢化も進んでいるため、日頃からペット一時預かり先や、新たな飼い主を探しておくなどの備えをすることが重要である。
区では、区報や区ホームページなどにより、動物の正しい飼い方に関する定期的な情報発信に加え、高齢の飼育者を見守る介護者向けの注意喚起を行っている。
また、東京都獣医師会大田支部と協働し、「犬のしつけ方教室」や、猫の適正飼育講習会も開催している。支援事業については、補助期間が3年間限定であることや、安易にペットを手放す飼育者からの相談対応が懸念されるなど、課題もあると捉えている。
今後も、他自治体の状況などを注視しつつ、様々なツールを活用し動物の適正な飼育に関する情報発信と普及啓発に取り組んでいく。
区界地域の振興について
大田区と他自治体との区界地域に住む住人らの回遊を促し、より両地域の経済的な統合を目指していく必要性を感じます。
大田区は特に北の調布地域においては、品川、目黒、世田谷の3区と区界が入り組んでおり、日々、住民は区をまたぎながら生活を営んでいます。
先日は、大田区のプレミアム付き商品券事業やデジタル商品券事業について取り上げさせていただきましたが、区界が入り組み、交通不便地域も存在する調布地域では、日々の食料品の購入を他区で行う住民らも少なくありません。
これらの事業を行うにしても隣接区との連携はより今後、検討をしていくべきだと考えます。
大田区在住でなくとも、大田区を日々歩く方々をしっかりと根付かせていく、これは、商店街振興に限った話ではなく、防災、観光、歴史文化の伝承、いわゆる地域力にも関わってくる話です。
私はその先駆けとして、近年、実施されてきた品川区との連携事業の継続発展だけではなく、世田谷区、目黒区との連携も模索する必要性を感じています。
今後の区の方針をお聞かせください。
大田区は、観光分野では品川区と、商業分野では目黒区と連携を展開している。
まず、品川区との連携については、平成21年から取組を始め、旧東海道まち歩きスタンプラリーや京浜運河シーカヤックツーリングを展開してきた。
また、目黒区とは大岡山地域の3商店街が区の垣根を越え、3月に「大岡山さくらまつり」を開催した。その他、川崎市は平成25年に大田区と川崎市との間で締結した産業連携基本協定に基づき、浴場組合が連携したイベントの実施、平成26年から開始した丸子の渡しまつりがある。
さらに、大田区および大田観光協会では、昨年度初めて、墨田区、台東区、港区の4区連携による「勝海舟生涯探訪モニターツアー」を行い、好評を得た。
引き続き、他自治体とも連携し、区の魅力の発信と地域のにぎわいづくりを進めていく。
区内河川の環境整備について
区内河川の環境整備について質問を行います。
先程、馬橋区議が呑川の環境改善について、お話をされておりました。
私も心から同意する次第であります。
雪谷地区、さらに上流の目黒区との境にあたる千束地区では、ユスリカの発生を如何に抑えるかは、住環境に関わる喫緊の課題であります。
蚊柱に突っ込んで口や目にユスリカが入り込む程度は可愛いもので、ひどい日は点ではなく面で圧倒してきます。
洗濯物が干せない日があるということをご理解いただけますと幸いです。
さて、私は、丸子川に関して質問を行います。
呑川に比べるとあまりご興味ご関心をお持ちでない皆様も少なくないかと思いますが、この河川は世田谷区から大田区にかけて流れる1級河川で、大田区においては田園調布4・5丁目の住宅街の住環境に大きく関わります。
これまで様々な機会に丸子川の環境をより良いものにしていただきたい、と訴えてまいりました。
この間、大田区にはその都度ご対応をいただいておりますが、まだ改善の余地が多い状況であることは疑いようのない事実であります。
年々、真夏日が増え、河川環境が周辺住民に悪影響を与える期間が増えていると感じます。
ユスリカの発生抑制など河川環境改善のため、現在、実施されている河川清掃と浚渫工事の回数を抜本的に増やすことはできないでしょうか。
また、丸子川は大田区と世田谷区でまったく景観が異なるとよく言われます。上流と下流の関係があるとは言え、口惜しい限りです。
私は、浚渫工事の現場を何度か調査をしておりますが、下流に行くにつれて段々水位が深くなり、ゴミを投げ捨てたとしても、そのゴミを投げ捨てた本人も目視することが出来ない、良心の呵責が働かない環境では、人はより躊躇なく不法投棄をしてしまう悪循環が発生してしまっていると考えております。
逆に川底が絶えずしっかり見える環境を維持することができれば、丸子川に対するゴミの不法投棄はある程度は減らすことができると考える次第です。
また、現在の区道と河川を遮るフェンスが設置されておりますが、これらは老朽化しており、景観を害しており丸子川への不法投棄を助長していると考えます。
この状況を変えていく必要があるのではないでしょうか。区のお考えをお示しください。
丸子川は、発生する藻や絡みつくごみ等によって、流水が阻害され、発生した藻がユスリカの発生原因となることから、これらを取り除くための河川清掃及び浚渫を実施している。
今年度も引き続き、河川清掃と浚渫を実施するが、その回数については、堆積物の増加や藻の繁茂の状況等により、必要に応じて検討していく。
また、護岸に設置している金網フェンスは、不法投棄の防止や転落防止などのために必要な河川管理施設であるが、経年劣化による破損が多く見られるため、河川管理者である東京都とその対応策については、協議をしていく。
併せて、景観に配慮したフェンスについても検討するなど、安全性の向上にも努めていく。