令和3年第1回定例会 二日目 一般質問

●行政のデジタル化に向けた取り組みについて

問 現下において、区では、今後の自治体業務においてICTの利活用は必要不可欠として、大田区情報化推進計画を策定するとの報告が委員会でなされた。マイナンバー制度やオープンデータなど、自治体を起点としたデータ提供により、データ駆動型社会の定着を図るとする区の取組に大いに期待するとともに、この指針を示してから1年、この間様々な状況の変化あった。区は如何にこれらの変化に対応し、他区に後れを取ることなく、老若男女問わず区民の理解を得ながら、デジタル化・情報化政策を強化していくのか、ご答弁願います

答 国は、行政手続きの原則オンライン化や、行政サービスをデジタルで完結させる取り組みを推進している。区としても、新型コロナウイルスとの共存を前提に、社会全体が大きな転換期を迎える中で、「新たな日常」を踏まえた区政のデジタル化の推進が重要であると考えている。大田区情報化推進指針では、「区民ニーズに即した行政サービスの提供」、「多様なちからを活かした公共の実現」、「透明性・持続性を担保した組織運営」、「ICT活用による職員能力の最大化」の4つの視点を定めている。現在、その視点に基づく具体的な目標と施策をまとめた(仮称)大田区情報化推進計画を策定している。計画の策定にあたっては、ICTの活用により、区民ニーズへの対応、行政手続きの利便性向上、区における行政サービスのデジタル化を重点項目に位置付ける予定である。区は今後も、区民の利便性向上に資するデジタル化・情報化を積極的に推進していく。

●成人のつどいについて

問 区には、本年予定されていた成人の集いの分散開催のノウハウを来年以降に継承しICTの活用を含めた新たな運営のノウハウを蓄積し、令和3年度以降においても、継続して実施をしていただきたいと考える。また、速やかに令和4年度における該当年齢の公表と告知を実施していただきたいと考えるが、区の考えを伺う。

答 成人にとって節目のセレモニーを、コロナ禍にあっても実施できるよう、感染拡大防止対策を徹底し、式典を二回に分け、式典動画等をオンライン配信し、状況により切り替えができるよう、早期から準備を進めてきた。昨年12月、東邦大学との連携協定に基づく専門的見地からの助言及び区内での感染拡大状況を踏まえ、23区でいち早く、会場開催中止の判断を発出し、オンライン配信を含む代替策に切り替えを行った。コロナ禍を契機に、今年度検討を進めてきた開催手法は、ICTの活用を含め、今後の実施において活用していけるものと考えている。また、デジタル化推進時代における新たなニーズをとらえ、新成人の皆様に楽しんでいただける成人式となるよう、分散開催を含め新しいイベント実施のあり方について、検討を進めていく。民法改正における成年年齢引き下げに伴う成人のつどいの対象年齢については、今年度、大田区在住の15歳から39歳の男女を対象とし実施したアンケート調査結果及び内閣府において実施したアンケート調査結果などを踏まえ、3月の青少年問題協議会において対象年齢についての意見を伺う予定である。民法改正後の成人のつどいの対象年齢については、区民の皆様や青少年問題協議会における意見等を踏まえ、次年度早期の決定、公表に向け検討を進めていく。

●羽田イノベーションシティの地域貢献について

問 苦難の歴史的経緯から見ても、再び、この地に羽田イノベーションシティという街が生まれたことは極めて重要な出来事であり、この町が、近隣地域の方々の想いに答える施設として運営されていくことを切に望む。松原大田区長は本事業の事業者募集の折より、地域におけるにぎわいの創出や地域や地元企業等との連携について重視され、「区内企業や商店街など、地域からも相乗効果が生まれる様々な取り組みを実施し、区内企業、商店街、空港跡地のそれぞれが発展していくことができる取り組みを進めていく」と宣言された。本事業が完成した今、羽田イノベーションシティが、如何に区内企業や商店街など地域との相乗効果を生み出し、地域の発展に資するために、どのような取り組みを行い、また、今後予定しているか伺う。

答 このまちでは、先端産業、文化産業、共通事業の3つの事業を展開することで「新産業創造・発信拠点」を形成し、まちの賑わいや区内への波及を創出することとしている。先端産業では入居企業と区内企業が意見交換を行うなど、今後の連携に向けた取り組みを行っている。併せて、スマートシティの構築においても、アイデアソンの開催などを通じ、「独創的なアイデアを持つ事業者の積極的な交流による新たな産業、イノベーションを創出する拠点」としての具体的な取り組みによるまちのPR、実証実験などでの区内企業との連携、社会実装による区が抱える地域課題の解決などの区内波及につなげていくこととしている。テナントとして入居する店舗においては、「大田のお土産100選」に選ばれた商品の紹介や販売いただくコーナーを店内に設けていただくよう連携をとっており、多くの方々が、ものづくりの伝統や文化を身近に感じていただくことで、区の魅力を区内外にPRする機会を得ている。また、羽田みらい開発の構成企業である鉄道事業者が大田区商店街連合会と連携し、スタンプラリーを実施することで、このまちの賑わいを地域経済の活性化や区内回遊などの相乗効果につなげる取り組みも行ってきた。区内回遊におきましては、「はねぴょん健康ポイント事業」において、区内中心部から羽田方面への新たな人の流れを生み出すべく庁内連携も進めている。引き続きこのような取り組みを推進することにより、区内企業や商店街など地域経済の活性化はもとより、健康や福祉など多岐にわたる分野において区民の皆さまのより豊かな暮らしの実現に努めていく。

この記事を書いた人

松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区議会議員 令和大田区議団所属 松原 元 ( まつばら はじめ )

大田区生まれ、大田区育ち。
地域課題の解決のため、働きます!

36歳!一処懸命!